胡蝶語り

shioumiの日記みたいな語り まあまあ日刊

8月6日 晴れ ”勢い”

 

 

広島に向かい、黙祷。

 

 

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一人では勢いに勝てない。たくさんいても、結局より強い勢いに負けてしまう。最終的に一番大事なのは勢い。大きな勢いが起こるところを見極めて、それに乗れば勝つ。

 

ということを城山三郎さんの相場小説を読んで思った。

 

相場は生き物であり、自然の一種。大金を使えばいっけん操作できそうだが、大概は手ひどいしっぺ返しを喰らう。相場で勝てる人は、勢いをうまく読んでそれに乗った人。

 

じゃあ”勢い”というやつがどこで起きるのか、どうやって読むのか。

 

実はそれはわからない。

 

天地の声をよく聞け、と小説には書いてあったけれど、フォースの導きを信じろと言われているのと変わらない。いや、考えるよりも感じろ、という意味かもしれない。いずれにしろ、残念ながら高尚すぎて真似できない。

 

 

ところで、孫子の勢篇にこんな一節がある。

 

(勢いを論じて)

安ければ則ち静かに、危うければ則ち動き、方なれば則ち止まり、円なれば則ち行く。

 

(木や石は)平坦なところに安置しておけば静かであるが、傾斜した処では動き出し、(木や石が)四角であればじっとして止まるが、丸ければ動き出す。

 

 

そのものが四角かったり、安置してあれば動かないけれど、逆に丸かったり、不安定なところに置かれれば勢いをつけて動き出す。つまり、抽象的に論じれば、対象自体が一度不安定になるか、もしくは不安定な環境におかれることで、”勢い”というものが生まれるということだ。

 

だから”勢い”の発生源を探すなら、不安定なところを探せばいいし、”勢い”を作りたいなら、あえて不安定な状況を作り出せばいい、ということ。

 

 

 

 

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きょうのことわざ Today's Proverbs and Sayings

 

 

Understanding is a two-way street

 

 

(理解とは双方向)