胡蝶語り

shioumiの日記みたいな語り まあまあ日刊

7月11日 雨  砂糖の歴史と良い時代

 

 

長らく曇りが続いたが、ついに雨が降った!

 

なんかもやもやしていたものが白黒ついてすっきりしたような気持ちになる。けれど当然、お天気様は一匹の人間の気持ちなどいちいち気にしてはいない。

 

 

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突然だが、日本における砂糖の歴史を書いておきたい。

 

本を読んで「へぇ」と思ったのだ。身近なものの歴史を知るのは楽しい。

 

 

日本の砂糖の歴史位は、754年に唐の鑑真和上によって輸入されて始まったらしい。当時は甘味としてではなく、薬用として伝えられた。

 

そのあと空白があり、16世紀(織田信長などが活躍した戦国時代だ)に南蛮貿易によって堺などの一部の都市にかなりの量の砂糖がもたらされたらしい。カステラや金平糖などが代表格だ。さらに当時は茶の湯が流行っていたので、大量の砂糖が和菓子の進化に一役買ったらしい。

 

さらに国内の製糖は17世紀に温暖というか亜熱帯に属する奄美大島琉球で始まった。ここではサトウキビによるものだったらしい。

 

その後、また百年して18世紀、本土で甘藷が栽培されるようになった。時代は江戸中期、そのころには江戸に巨大な経済圏が形成されて、甘味は都市消費されていたらしい。甲府でも甘藷を栽培・製糖していたという記録が残っており、花のお江戸の旺盛な消費欲を伺わせる。

 

本は江戸中期で終わっているのでWikiで補う。

 

砂糖の自給量は増え続けたが輸入は残り、完全自給で国内需要をまかなえるようになったのは、昭和に入ってから。なので1926年以降ということになる。

 

台湾や南洋諸島マリアナ諸島など)が日本に組み入れられたり委任統治領になった結果、こうした南方で砂糖が生産されるようになったのが大きいのだという。

 

1939年には現代と変わらない量の砂糖が自給できるレベルになった。その後の戦争で供給量は著しく低下したものの、回復。現在では潤沢すぎるほどに砂糖を使えるのは諸賢のご存知の通りだ。

 

なお砂糖といえばサトウキビ、サトウキビといえば南国というイメージが僕は強いのだが、実際にはビート(テンサイ)というイモっぽい見た目をした作物からも砂糖がとれる。この作物は冷帯で育つため、北海道で大量に作られているのだそうだ。

 

 

甘味は娯楽のひとつだと僕は思っている。甘味を食べると幸せな気分になる。だから甘味は好きだ。甘ったるい羊羹の厚切りが食べたい気分になってきた。

 

そんな甘味もとても手軽に手に入れることができる。それも長い歴史の結果だ。

 

苦労なく歴史の果実を味わえる。良い時代に生まれたのだとお気楽に解釈しておこう。

 

 

 

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今日のことわざ Today's Proverbs and Sayings:

 

 

Rome wasn't built in a day

 

 

(ローマは一日にして成らず)