8月6日 晴れ ”勢い”
広島に向かい、黙祷。
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一人では勢いに勝てない。たくさんいても、結局より強い勢いに負けてしまう。最終的に一番大事なのは勢い。大きな勢いが起こるところを見極めて、それに乗れば勝つ。
ということを城山三郎さんの相場小説を読んで思った。
相場は生き物であり、自然の一種。大金を使えばいっけん操作できそうだが、大概は手ひどいしっぺ返しを喰らう。相場で勝てる人は、勢いをうまく読んでそれに乗った人。
じゃあ”勢い”というやつがどこで起きるのか、どうやって読むのか。
実はそれはわからない。
天地の声をよく聞け、と小説には書いてあったけれど、フォースの導きを信じろと言われているのと変わらない。いや、考えるよりも感じろ、という意味かもしれない。いずれにしろ、残念ながら高尚すぎて真似できない。
ところで、孫子の勢篇にこんな一節がある。
(勢いを論じて)
安ければ則ち静かに、危うければ則ち動き、方なれば則ち止まり、円なれば則ち行く。
(木や石は)平坦なところに安置しておけば静かであるが、傾斜した処では動き出し、(木や石が)四角であればじっとして止まるが、丸ければ動き出す。
そのものが四角かったり、安置してあれば動かないけれど、逆に丸かったり、不安定なところに置かれれば勢いをつけて動き出す。つまり、抽象的に論じれば、対象自体が一度不安定になるか、もしくは不安定な環境におかれることで、”勢い”というものが生まれるということだ。
だから”勢い”の発生源を探すなら、不安定なところを探せばいいし、”勢い”を作りたいなら、あえて不安定な状況を作り出せばいい、ということ。
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きょうのことわざ Today's Proverbs and Sayings
Understanding is a two-way street
(理解とは双方向)
8月4日 晴れ フライボードで英仏海峡横断(興奮)
フランスの発明家が”フライボード”で英仏海峡を横断したというニュースが流れた。すごい!
フライボードとはなんぞや? という人も多いと思うので、動画を貼る。8月のフランスのパレードで登場した空飛ぶ機械だ。SFの世界だ。でもCGじゃない。もう未来はやってきている。(興奮)
THIS IS WAY COOL: This inventor showed off his ‘flyboard’ during France’s Bastille Day Parade — leading some to speculate on its military use pic.twitter.com/92Lkvk1LIY
— Tomthunkit™ (@TomthunkitsMind) July 31, 2019
こうやって新しい技術が実用化されていくさまをみるのは楽しい。
その楽しさ理由を考えてみたとき、今日読んだ本に、ちょうど良いタイミングで書かれていたので、引用しておく。
・行動に駆り立ててくれる未来を誰もが求めている
・技術の歴史は技術革新とともにある
もちろん、新しい技術にはポジティヴな面ばかりでなく、ネガティブな面もある。それは忘れてはいけない。
でも考えて見てほしい。車を使うと危険だからと言って車を使わなかったら。電気は感電するからといって使わなかったら。刃物は人を傷つけるからと言って使わなかったら。 火は火傷するからと言って使っていなかったら。人類はこれほど発展していただろうか。
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今日のことわざ
There are plenty of fish in the sea
(相手はまだたくさんいる)
8月3日 晴れ 夏祭り
今日も暑い日だった。洗濯物が良く乾く。
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近所の神社で夏祭りをやっていた。祭り囃子も遠く聞こえてきて、すっかり夏の風情だ。
世間というか、学校はもう夏休みに入っている時期。子供も多く出ていた。盆踊り櫓を中心に、ぼんやりとした提灯のあかり、出店のライトが光って、なんだか懐かしい気持ちになった。
夏の夜は暑さでぼうっとしているからか、身体感覚が曖昧になる。自分と自分の外側との境界が溶けているような感じがする。自分だけだろうか。
でも夏は開放的な気分になるとか、夏の過ちとか、そういう季節だと言われる。だから自分だけではなくて世間一般の方にもわかってもらえる感覚なのでは? と信じたい(誇張)。
なんにしろ、夏の今しか味わえない雰囲気なので、思う存分味わいたいところだ。・・・まあ毎年のことではあるんだけど。
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今日のことわざ Today's Proverbs and Sayings
Never mix bussiness and pleasure
(仕事と遊びを混ぜるな)
8月2日 晴れ ほんの少しのフィクション性を添えて言い換える
外回りから内勤になった人と話す機会があった。外回りをすると、人が変わるんだよと言っていた。それは自分にもわかる。お客と話をする立場だと、話せることと話せないこと、無理しなければいけないことや理不尽なことに耐えたりしなければならない。
その人は、よく喋るようになったとか準備を念入りにするようになったとか、良い変化ばかりを語ってくれたけれど、最後に「本当に、人が変わってしまうんだよ」と言う渋い表情が、彼の心情を雄弁に語っていた気がした。
ビジネスシーン、特に外回りでは、可愛がられる能力がとても大事だ。可愛がられれば、いい仕事や良い情報がどんどん入ってくるし、可愛がられた人自身もお客からいろいろ吸収して成長していく。そのうち影響力を持つようになるから、あの人に言えば大丈夫と頼られるようになり、そして最終的に出世していく。
ちなみに僕は可愛がられるタイプでは無いので、ありがちなルートは早々に諦めている。可愛がられる代わりになるものを、と考えながらなんとか生きている。
でも可愛がられる能力は、最強だな。欲しい。
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小説家の書いたエッセイを読んでいると、ふとした表現や言葉の運びが面白くて、ついつい引き込まれてしまう。中身がないから、あとでなんだったけかな・・・などとなりがちなのだけど。
表現が面白いと言えば、たとえば地図が読めなくて遅れたのに、「地図から紫煙が出てきて遅れてしまった」とか、花見で疲れて眠くなったことを「桜に当てられたのかも知れない、眠ってしまった」とか。
単純な事実に、ほんの少しフィクション性を添えて言い換えるだけで、日常が突然ライブリーに、いきいきしだす。こうやって言い換えていると、生きるのも楽になるような気がする。
奈良平安の時代から、日本人は歌を詠んできたけれど、それはより良く生きるための工夫という面があったに違いない。
ほんのひとつまみの塩のようなフィクション性が、人生をまったく違ったものにするのだろう。
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今日のことわざ Today's Proverbs and Sayings
Don't judge a book by its cover
(外見で判断するな)
8月1日 晴れ 熱対策
今日は車で移動した。日向に停めてあったので、中がとても暑かった。
よほどの高級車ならともかく、生半可な車では日本の太陽熱を防げない。全車種、ボディに水管を通して水冷式にしたらどうかとか考える。値段が高くなるかな。
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いろいろなデータがあるようだが、やはり昔よりも夏の気温は上がっているようだ。40度超えの日が近年では珍しくない。
暑さ寒さは、動物でもわざわざ我慢しない。まして人間がただ耐えて、熱中症になるなど愚の骨頂だと思う。熱のコントロールにかけては、人類は様々な手段を開発してきた。駆使するべきだと思う。
冷たい風で空冷したり、水・油による水冷、フィンをつけて放熱光熱をあげたり、ペルチェのような素子をつけて熱を電気に変えてもいい。打ち水などで気化熱を利用するのもいいし、人を冷やすなら、大量に血液が通る太い血管部位を冷やすと、冷えた血が体内をめぐることになるので効率がいい。
もっと根本的に、暑くなる昼間は避け、朝晩の温度の低い時間の活動時間を増やすのでもいい。グリーンカーテンや日除けで積極的に日陰を作って、建物の温度を下げる。
冷たい食べ物で体を冷やす方法もある。単純に冷えた飲み物や食べ物を体内に入れる。中国の食の考え方には、食材にも体を温めるものと、冷やすものの区別があるので、冷の食材を多く摂る・・・というところまでいくと効果が薄いか。
すごく単純に水浴びや濡れタオルを体に当てる方法も効果がある。エアコンも積極的に使うべきと考える派だ。暑さのストレスを和らげる知恵も工夫も技術も、人類にはある。それらは必要に迫られて習得したり生み出されたものなので、活用していくべきだと思った。
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今日のことわざ Today's Proverbs and Sayings
There's always room at the top
(最上の地位はいつでも空いている/雲外蒼天)
7月30日 晴れ ワーク・ライフ・インテグレーション
もうすっかり夏。歩いているだけで干物になれる。
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ワーク・ライフ・バランスという言葉がいま流行っているけれど、今日読んでいた本には、「ワーク・ライフ・インテグレーション」という言葉が出てきた。
意味を察するに、ワークとライフを統合しよう、という概念みたいだ。この言葉を使ったメアリー・アードスさんは、この言葉に続けて、子供の頃には父親のオフィスに遊びに行きそこで金融の仕事(父御は銀行員だった)に親しみをもったというエピソードを紹介してくれた。
・・・。
「ワーク・ライフ・バランス」以前、これに相当する言葉は、「24時間働けますか」「企業戦士」だった。つまり、ライフはなく、ワークオンリーだった。仕事の前に、現実にある人生は無視されていたのだ。100対0。黒一色。
それが少しずつ是正され、休みを取ることが認められるようになり、「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が登場した。ここでは、ワークとライフは、平衡、つまりバランスを取る、対(つい)としての概念として扱われている。50対50。たとえるなら、黒が半分、白が半分。
そしてそれをもう一歩進めたのが、「ワーク・ライフ・インテグレーション」になるのだろう。同じようなことを落合陽一さんも言っていたような気がする。ワークとライフは対(つい)になるものではなく、それぞれが人生の一部。もはや数字は重要ではないけれど、仮に50対50にしておこう。色で例えるなら、黒と白が混ざったマーブル。
生きるということは多様だ。ワークを強調すれば、現実にあるライフを無視することになるし、ライフを強調すれば、これまた現実には避けられないワークをないがしろにすることになる。
両方をあるがままに受け入れる「ワーク・ライフ・インテグレート」の概念は、現実にある人生を、それなりの解像度で写せていると思う。
この言葉、2〜3年後に流行るような気がする。< 実はこれが言いたかっただけ
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今日のことわざ Today's Proverbs and Sayings
Strike while the iron is hot
鉄は熱いうちに打て
7月28日 晴れ 自浄作用
台風一過。快晴・・・とまでは行かなかったけれど、晴れ。
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自浄作用というのがある。たとえば水に入った汚れが、沈殿や吸着や微生物による分解などの自然的方法で浄化されること。たとえば、汚れた水が流れると、沈殿した汚れが川底に付着し、水は綺麗になる。そんな感じ。
最近は洗濯機の洗浄槽の外側を洗ったり、エアコンフィルターに水を流して清掃する機構、自動洗浄機構がついている。汚れることを前提に、機械が自動的に洗う機構を追加しているということだ。これは自浄作用のような考え方だ。
組織で言えば、定期的に人員異動や配置換えを行ったりする。癒着をしやすい部署やお金を扱う組織では、人の入れ替えを行うことで、汚職を未然に防いだりする。
国会で言えば、衆議院は4年と解散、参議院は6年で人が入れ替わるようになっている。できているかどうかは別にして、新陳代謝を図ることで、自浄作用が働くよう意図されて組織が作られている。
では、マスコミではどうだろうか?
本来ならば、自由競争と市場主義、そしてジャーナリズムが自浄作用の要素として機能するはず。だから媒体や企業によって意見が違ったり、ニュースの報道の仕方が違っているべきなのだけれど、現実はそうなっていない。各社同じようなニュース編成、報道の仕方をする。
けれどインターネット利用が広がり、たとえば記者会見がネットで生中継されるようになって、あるいは一次情報がSNSで拡散されるようになったことで、マスコミによる報道がだいぶ恣意的であることがわかってきた。具体的な例をあげるのは避けるけれど、まあそういうことだ。
インターネットの情報も、まだファクトチェックが弱いし、フェイクも交じる。けれど、マスコミの報道とは別の情報を提供する窓口として、とても優秀だ。
マスコミが嘘やごまかしの報道をしても、ネットによって事実はわかってしまうのだということをマスコミが認識してくれれば、ネットは自浄作業の要素として機能いける。そうなっていくと良いなと期待している。
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今日のことわざ Today's Proverbs and Sayings
Two heads are better than one
<->Too many cooks spoilthe soup
(三人よれば文殊の知恵)
<->(船頭多くして船山に登る)