胡蝶語り

shioumiの日記みたいな語り まあまあ日刊

8月2日 晴れ ほんの少しのフィクション性を添えて言い換える

 

外回りから内勤になった人と話す機会があった。外回りをすると、人が変わるんだよと言っていた。それは自分にもわかる。お客と話をする立場だと、話せることと話せないこと、無理しなければいけないことや理不尽なことに耐えたりしなければならない。

 

その人は、よく喋るようになったとか準備を念入りにするようになったとか、良い変化ばかりを語ってくれたけれど、最後に「本当に、人が変わってしまうんだよ」と言う渋い表情が、彼の心情を雄弁に語っていた気がした。

 

ビジネスシーン、特に外回りでは、可愛がられる能力がとても大事だ。可愛がられれば、いい仕事や良い情報がどんどん入ってくるし、可愛がられた人自身もお客からいろいろ吸収して成長していく。そのうち影響力を持つようになるから、あの人に言えば大丈夫と頼られるようになり、そして最終的に出世していく。

 

ちなみに僕は可愛がられるタイプでは無いので、ありがちなルートは早々に諦めている。可愛がられる代わりになるものを、と考えながらなんとか生きている。

 

でも可愛がられる能力は、最強だな。欲しい。

 

 

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小説家の書いたエッセイを読んでいると、ふとした表現や言葉の運びが面白くて、ついつい引き込まれてしまう。中身がないから、あとでなんだったけかな・・・などとなりがちなのだけど。

 

表現が面白いと言えば、たとえば地図が読めなくて遅れたのに、「地図から紫煙が出てきて遅れてしまった」とか、花見で疲れて眠くなったことを「桜に当てられたのかも知れない、眠ってしまった」とか。

 

単純な事実に、ほんの少しフィクション性を添えて言い換えるだけで、日常が突然ライブリーに、いきいきしだす。こうやって言い換えていると、生きるのも楽になるような気がする。

 

奈良平安の時代から、日本人は歌を詠んできたけれど、それはより良く生きるための工夫という面があったに違いない。

 

ほんのひとつまみの塩のようなフィクション性が、人生をまったく違ったものにするのだろう。

 

 

 

 

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今日のことわざ Today's Proverbs and Sayings

 

 

Don't judge a book by its cover

 

 

(外見で判断するな)